バウニャウ犬まみれネコまみれ

犬まみれネコまみれの日常をつづったブログです。 保護活動のスタッフもしているので今までにたくさんのイヌネコを保護し育ててきました。可愛い写真を中心に紹介していきたいと思います。

さよなら、グリフィス

昨日メナと訪問したグリフィスがその夜遅く逝った。

健康診断も受けていたのに、
2か月ちょっと前に体調不良で診察を受けた時には
もう腫瘍が手遅れの状態だったとのこと。
それから2か月あまり、ほとんど食事を受け付けない状態で
グリフィスはただママへの愛情だけで生き抜いた。
ママさんは悩みながら強制給仕も試みたが効果なく、
医師も首をひねる生命力だけで
昨日まで命の灯を燃やし続けたのだ。
8月にメナとハイキングに行った時も
美味しい手作りの食事も拒否する姿を見ている。
散歩ももうできないかもしれないと言われたが、
ママも驚くほど自力で歩きまわり、久しぶりの散策を
楽しみ、メナのアプローチにも寛大に
応えてくれた。
その時の落ち着いた堂々としたグリフィスには、
犬というより何か神がかったような神々しいまでの
オーラを感じたものだ。
こんな非科学的なこと、科学的なトレーニングを
目指す者が言ってはいけないかもしれないけど・・

今まで何百頭という犬を見、その中でも何十頭かの子と
多少なりとも関わってきたが、グリフィスは
思い出に残るうちの1頭だった。
(皆それぞれに思い出はあるが、物語がある子、というのも
いれば、すんなりと問題なく新しい幸せをゲットする子もいるのだ)
グリフィスは最初から人目を惹く美しい男の子だった。
きれいな長い飾り毛、旗をかかげるように立てる尾、長い脚と気取った歩き方、
痩せていたが、問題行動もみられず、すぐに貰い手が見つかると思っていた。
最初の預かり宅が今の最愛のママのところだったことも
運命的だが、グリフィスはそこで多分初めて深い落ち着いた愛情と
いうものを知り、その献身を捧げる相手を決めてしまったのかもしれない。
ストーカーのような行為、そしてそのころご実家暮らしだった
ママの部屋を守り、他の家族の侵入を阻止しようとする行動が
見られたのは、彼の生来の性格ではなく、
彼の執着心から、初めて手に入れたものを離すまいといういじらしい
必死さの表れではなかったろうか。
そのあとやむを得ない事情で預かり先を移り、小さいお子さんのいる
お宅で暮らしたが、問題なく溶け込んだようで
(地域が変わり担当から外れたのでその間のことはよく把握していない)
元の預かり宅(今のママ)ではその後も預かりボラをまた再開して
他の仔を預かってくださっていたので、連絡を取り合っていた。
しばらくして未だに縁に恵まれないグリフィスに
その元の預かりママから思いがけない相談を受けた。
グリフィスがまだ新しい家庭に恵まれないのなら、
迎え入れたい、というのだ。
初めて預かったグリフィスをママのほうも忘れられなかったのだ。
これはもう願ってもないことと話を進めようとしたところ、
実は申込みが一足早くにあったとのこと、
小さいお子さんがいる犬を飼うのが初めてのご家庭・・
粘ったが、結局順番を優先するということで
あきらめるしかなかった。
コーディネーターとして今も後悔するケースの一つだ。
そこで幸せにならなかったからだ。
あのグリフィスが子供さんを咬んだので戻される、
という知らせが届いたのはしばらくしてから。
よほどのストレスだったのだろう、ごめんね、と後悔しながら
ダメ元で今のママさんに報告、改めて受け入れてほしいと
恥を忍んでお願いしたところ、快く、というより
とても喜んでくれたのを思い出す。
グリフィスは結局自分の願いどおりのものを
最後に手に入れたというわけだ。

戻ったグリは、子供がすっかり嫌いになっていたようで
甥御さんや姪御さんに協力してもらって
元のハッピーなグリに戻すために
非常に慎重に愛情込めてリハビリしてくださった。
一度「ぐれてしまった」犬のリハビリは
想像以上に大変だったと思う。
愛情だけでは難しい、忍耐と創意工夫、日々のたゆまぬ
努力が必要で、神経質になっていたグリは
それらをすべて与えてくれるママの元で
次第に素晴らしい男になっていった。
人にはもちろん、他犬にも寛大で、
その後ママが預かった子も快く受け入れてくれた。
何よりメナが初対面で(子犬のころ1度会っているけど)
あれだけ慕い、引っ付き虫になったのを見れば
どんなにグリフィスが自信に溢れた落ち着いた紳士に
なっているかわかる。メナはリトマス試験紙のようなものだから。

昨日お見舞いに伺った時、グリフィスはすでに意識はなく
肺に転移した癌のせいか荒い呼吸をしていた。
メナは大好きなグリフィスに訪れつつある死を
嗅ぎ取ったのだろう、近くにかしこまってじっとしていた。
同族の死は動物にとっても厳粛なものなのだろうか。
グリフィス、よく頑張った。
ママが言ってたでしょう、もういいよ、もう十分だよって。
ありがとうって。大好きだよって。
その夜、美しいグリフィスは逝った。
たかが犬と侮るなかれ、犬は人の心の持ちようで
親友になる、恋人になる、子供になる、そして分身になるのだ。

最後に汚い言葉を吐くのを許してもらいたい。
グリフィスを価値のない生き物として捨てた人へ;
ざまぁみろ、あなたにこれだけの愛情を持ってくれる存在は
果たしているか。

kakkunn1.jpg
kakkunn2.jpg
保護当時のグリ

kazemaru2.jpg
譲渡時の写真。嬉しそう、得意満面に見えませんか?

sayana1.jpg
sayana5.jpg
譲渡後、預かりで家にきたさやかと。面倒見のいい男らしいグリ。

テーマ:犬との生活 - ジャンル:ペット

  1. 2011/09/26(月) 20:57:58|
  2. 犬友達
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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コメント

ブログに載せてくださってありがとうございます!
文章を読んでいたらまた涙が出てしまいました。

なんだかんだで、一緒にいられた時間はほんの数年だったんだなぁと。

わがまま一つ言わない、賢く美しいグリフィス。
ちょっとお間抜けチャンなところも皆を和ましてくれました。

今頃レディ先輩にも会ってるかなぁ~♪
  1. 2011/09/29(木) 15:08:17 |
  2. URL |
  3. グリママ #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

> ブログに載せてくださってありがとうございます!
> 文章を読んでいたらまた涙が出てしまいました。
>
> なんだかんだで、一緒にいられた時間はほんの数年だったんだなぁと。
>
> わがまま一つ言わない、賢く美しいグリフィス。
> ちょっとお間抜けチャンなところも皆を和ましてくれました。
>
> 今頃レディ先輩にも会ってるかなぁ~♪

グリママさん、お疲れのところコメントありがとうございます。
私はしばらくは鼻息や足音が聞こえる気がしたりしました。
グリママはどうでしょうか。
落ち着いたらまたお会いしたいですね
  1. 2011/09/30(金) 17:10:05 |
  2. URL |
  3. レディグレタ #-
  4. [ 編集 ]

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
  1. 2014/07/30(水) 15:00:44 |
  2. URL |
  3. 履歴書の見本 #-
  4. [ 編集 ]

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