バウニャウ犬まみれネコまみれ

犬まみれネコまみれの日常をつづったブログです。 保護活動のスタッフもしているので今までにたくさんのイヌネコを保護し育ててきました。可愛い写真を中心に紹介していきたいと思います。

まるおについて~忘備録

今日も1日、まるおのことを考えていた。
自分がまるおのことを忘れないために、
まるおという犬のこと、覚えている限り
書き残しておこうと思う。


まるちゃんは大型犬に近く、がっしりした顎と体型。
センターに引き取りに行った時も、
バリケンに入れようとすると暴れまくり、
手がつけられなくて、そのまま車に乗せて運んだ。
あまり手をかけられていない、粗野な犬、
というのが第一印象。
最新の譲渡対象選別テストを受けていたら
ほぼ確実に落ちて、ガス処分になっていただろうと思う。
「引く手あまた」というタイプではないから
貰い手探しが難航しそうなのも予想できた。

最初の預かり先でも「咬む」という報告があり、
トライアルになった先でも「咬むことがある」と
言われていたので、我が家で預かる時は相当な覚悟をして引き取った。
できれば預かりたくなかったというのが本音、
でも当時担当として、預かってくださっていた病院に
チェックに行くと、体中に真菌性の禿げができていて、
そして・・・もう時効だから言うが、
病院スタッフがまるおを散歩させているのを
見て、ちょっと乱暴な扱いだったのが気になって、
重い腰を上げざるをえなくなったのだ。

今になってみると、まるおはリハビリの楽なタイプの
保護犬だったと実感できる。
『咬む犬』にも幾つかのタイプがあって、
恐怖からくるパニックで咬む場合、力の加減などできないから
結構重傷になることがある。
そして同じ恐怖由来のものでも、すでにそれに憎悪が
加わってしまっていたり、虐待犬が攻撃手段として
身についてしまっていたりした場合も、咬傷は深くなることがある。

まるちゃんの「咬む」は、まるおを知り、また
それまでの背景を知るにつれて、恐怖からというより
「やめて!」「嫌だ!」という犬同士の
脅し、のようなものの延長ではなかったかと思うようになった。
昨日述べたように、最初の預かり先では
無理強いが結構あったようだと後日知った。
理屈だけで、忍耐も愛情もないヒトは
保護犬のリハビリには向いていない。
スタッフともめて、犬の入った(閉じ込めていた)ケージを
蹴とばした、という報告を聞いて
まるおの正当防衛を確信したのだった。
トライアル先でも、信頼関係ができる前に、
寝ているまるちゃんにいきなり
触って、思わず歯を当ててしまった、
運の悪いことに血液凝固を防ぐ薬を飲んでいらした
ので、出血が止まらなくなって大事になってしまったが、
がっつり歯を喰いこませた咬み方でなかったとのこと。

まるおの過去は憶測でしかないが、
子犬のころは人並み(犬並み)に可愛がられたのではないだろうか。
成長するに及んで、力が強くなり、散歩なども
あまりしてもらえず、放っておかれる、いわゆる
ネグレクト状態で飼われたのではないか、
暴力による虐待はあまり受けていなかった、
というかまるおの力の強さを恐れて
あまり構わなくなっていったのではないだろうか。
あの鎖に錠前、という「首輪」も、
普通の首輪がみな切れてしまい、あれで繫いでいたのかと思う。

まるおのリハビリは、だから、まず
「充分に寝かせる」=美味しいものを与え、
 いじりまわさないで、たっぷり休養させること、が
 必要なだけだった。
 爪切りも、お風呂も、足を拭くのもず~っとパスして
 嫌がることは一切しないで美味いもんを食わせる、
 そっとしておいてやる、それだけだ。
 咬んだ犬のリハビリ、それはいつも言うように
 「もう二度と咬む経験をさせない」
 反射的に咬む、という回路を絶つことだと思う。
 そしてそれは強制ではなく、忍耐と工夫に寄らなくてはならない。
 後は、ほんの少しずつ、リラックスしている時に
 身体に触らせてもらう。
 まずは声をかけてからお尻を触る→最終的には
 寝ているまるちゃんの口にいきなりホイップクリームを
 注ぎ込む、という手段まで1年以上かけた。
 寝起きに触られると美味しいサプライズがある、
 ということは、いきなり起こされても
 とりあえず咬む、というのは控えよう、と考えるようになってくれる
 (ただしそれまでの段階は10くらいある)。
 足裏をいじると「ヴ~」というのは
 もう癖になっていたが、それは抗議の意味すら
 持たなくなり、ただの会話にすぎなくなった。
 もう一つ、2年以上たってから、長年の外耳炎~中耳炎からか、
 鼓膜が溶けて、耳がほとんど聞こえなくなっていることがわかった。
 そこで手によるサインで指示を出す、という
 方法を少しずつスタートしたっけ。

 まるちゃんのリハビリが楽だ、というのは
 暴力により打ちのめされていなかったからだ。
 ただコミュニケーションが不足していた、
 かまってもらえなかっただけ。
 だから長く眠っていたまるおの友好的な性格を
 掘り出すだけでよかった。
 それに食い意地が張っていたのも幸いした。
 他人を、おやつをくれるヒト、と認識すると、
 知らないヒトにも興味を持つようになるのに
 時間がかからなかった。
 食い意地は張っていたが、親分気質?大人の雄犬として
 の自覚もあったので、自分より弱い者には
 ご飯を取られても我慢できた。
 虐待などで卑屈になった犬のリハビリ、
 そして成長期にヒトに接する機会のなかった野犬タイプ、
 こういった犬のほうが、リハビリはとても深刻で複雑だ。

 こんなふうにして3年以上、我が家ではもうすっかり
 ボス的な存在になっていった。
 何故まるおを手放したのか、とても恥ずかしいことで
 できればずっと口にしたくなかったけれど、
 それは私のプライドのせいだった。
 思ってもいなかったが、ある日まるちゃんにお見合いの話が来たのだった。
 だが、初めて犬を飼う、マンション住まいの独身男性(持病あり);
 それはないだろう、と思った。
 まるおは初心者向きの犬ではない。双方が不幸になる可能性が大きい。
 大反対したが、所有権はないので お見合いだけ、という約束で送り出した。
 だがそのまま置いてきたという、返してほしい、というと
 それなら自分で引き取るか、と問われた。
 その時「ウチで引き取る」と言うこともできたのに、
 口車に乗せられたようで、プライドが邪魔をしてイエスと
 言えなかったのだ。 
 後日、案の定トライアル途中で返されていたと知った。
 この時ウチに返されていたら、多分ウチの犬として引き取っていただろう。
 
 だが、レディの突然死と時期が重なり、
 それを配慮してくれたようで(バツが悪かったのかも)
 知らない間に他の預かり先に移動していたのだった。

 たまたままるおと預かり先様と会う機会があり、
 とても素敵な優しい方だったので、心から安心した。
 まるおは私を見てとても喜んだが、それでも
 優しい預かりママのところに喜んで戻って、笑顔で
 見つめあっていた、まるちゃんは愛されていて、
 そして彼も今の家族を愛していることがわかって嬉しかった。
 そのお家でまるちゃんは愛され、正式に譲渡されたのだが
 その幸せな時間はあまり長くなかったらしい。
 まるおの後ろ脚は時折筋肉痙攣することがあったが、
 ごく普通に生活していたので気に留めていなかった。
 だが、正式譲渡後しばらくして、病院で調べてくださったそうで
 結果は「馬尾症候群」だったとのこと。
 ほどなくして下半身麻痺が進み、介護生活に入られたそうだ。
 それでも沢山の愛情と治療をしてくださって、
 まるおは宝物のように大切にしてもらえた。
 ウチで引き取っていたら、ペットロス状態だった私に
 そんな手厚い介護はできなかっただろう。
 まるおは長く不遇な暮らしを強いられてきたかもしれないが、
 我が家にきてからの後半生はそれほど悪くもなかった、
 そして最期の短い時間を、まるおを真の家族として
 愛し世話してくれる人たちの中で大切な存在として
 扱われた。 犬の一生としてみれば、劇的で素晴らしい
 ものだったと言っていいかと思う。
 
 これが私の知る限りの「まるおの半生」である。
 残りの前三分の一は永久に私たちにはわからない;
 残りの後 三分の一は、まるおの本当のご家族が
 心に記憶している。
 これがまるおと名付けられた「鎖を巻かれた犬」
 についての記録である。
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  1. 2013/11/14(木) 20:47:20|
  2. まるお
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愛情の行方~まるおを悼む

今日は犬連れのお客様があり、
楽しい1日だった
・・・1通のメールを読むまで。

まるおの譲渡先のご家庭から
まるちゃんの訃報のお知らせだった。

まるおは一番長く我が家に逗留した預かり犬、
色々なことがあった。
保護当時、首輪の代わりに鎖が錠前でつけられていた。
何度かヒトを咬んだ(まるおにすれば正当防衛);
最初の預かり先で虐待に近い扱いを受けていた
(そんなの、咬んで当然だよね);
トライアルになったが階段が上がれなかったこと、
家族を咬んだことで半年後に返された;
預かり先がなく、長い病院のケージ暮らしが続いて
十円ハゲが体中にできたっけ・・・
耳は外耳炎が放置され、真っ黒だった;
ウチに来て半年は、足も触らせてくれなかった。

でも、いったん心を開くと、本当に面白い子だった。
その心はウェットで複雑、奥が深くて意外性に満ちていた。
生真面目さとユーモアが混ざった、男らしい、
表情豊かで不器用な犬だった。
本人が望んでいないにもかかわらず、後輩犬ネコに慕われた。
子犬や子猫がよくそのプヨプヨ腹に乗って寝てたね。

ウチに来てから、一度もヒトも動物も咬んだことはない。
楽しいことが大好き、意外なことに、ヒトが集まる所も大好きだった。
特に家人のことが大好きすぎて、毎晩
家人が帰宅すると、変な声で身をよじって喜んだ。
雷が苦手で、押し入れや靴箱に隠れたっけ。

まだ若いと思っていたが、お話しでは老衰のようだった。
とても素晴らしいおうちで、愛情を沢山注がれて
最期はとても穏やかな眠りだったという。
ウチに来た時は既に壮年だったということか、
そうだとしたらまるちゃんのご家族に
とても申し訳ないことだった、歳を間違えて
お伝えしていたことになる。
でも、そのおかげで素晴らしい晩年を手に入れられたのだから
許してもらうしかない。

エネルギー不滅の法則が本当だとしたら、
感情というエネルギーはどんなふうに
形を変えて存在し続けるのだろう。

我が家で、そして手に入れた終の棲家で注がれた
まるおへの愛情は、彼が亡くなった後、
どこへ向かうのか。
ヒトとヒト、ヒトとペットの間で交わされた
感情というエネルギーが、地球を回り、
宇宙の彼方まで漂ってゆくのだとしたら
なんだか少し慰められる気がする。

今夜は膨大なまるおの画像を見直して
遅ればせながらお通夜をするよ。
まるちゃん、寂しいよ、また会おうね。


テーマ:犬との生活 - ジャンル:ペット

  1. 2013/11/14(木) 03:10:12|
  2. まるお
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まるちゃん

8日は本当ならセシルちゃんのトライアルの予定でしたのに、
台風のため延期にしていただきました。
結構大型でしたね。
被害に遭われた皆様に心からお見舞い申し上げます。

午後からは強風ではあるものの、晴れたので
まるちゃんと久しぶりの長~いきままなお散歩。
川べりの斜面で足腰強化の特訓・・・おやつを
投げてアップダウンを走らせるだけですけど・・・
したり、クリッカーで遊んだり、ブラブラ散策したり。
まるちゃんは一人と一頭のお散歩では
普段見せないようなとびっきりの笑顔になります。
あんまり嬉しいときのまるおの表現方法は
仰向けになってくねくねする、というやつです。
今日も川辺の芝斜面でこれをやって、「あ~れ~」と
言いながら下までずり落ちていました(笑)
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まるちゃんとのお散歩でいつも体裁悪く感じるのは、
行きは「ついて歩く」なんて知ったこっちゃないという急ぎ足、
帰りはものすごくうなだれて、私の後ろをトボトボと・・・
なんだかいじめられている子みたいで恥ずかしいです(^^ゞ

栗橋の詳細は栗橋多頭飼い崩壊HPをご覧ください。

*保護犬、保護猫の里親探しにご協力を;NPO法人A.L.I.S.
*D.I.N.G.O.メルマガ無料配信ご希望の方はこちらまで⇒office@dorg.jp
  1. 2009/10/09(金) 04:14:57|
  2. まるお
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まるちゃんフォーカス!

保護犬のご相談があり1日外出していて、夕方激しい雷雨の中帰宅しました。
玄関を開けたらなんとまるおさん、せまい下駄箱にぎゅう詰めになっていました(^^ゞ
ちょうど保護犬の写真を撮るためデジカメをリュックに入れていたので
救出する前に(だって自分で出られなくなってたんですもの)思う存分激写させてもらいました。
maruo31.jpg
必死で出ようともがいているまるお
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この後勿論手伝って出してあげました・・・大笑いしながら。

雷が恐い子には、雷の音の入ったCDなどを小さい音量から段々ならしていくという方法も
ありますが、ウチでは他の犬ネコみな雷に鈍感なので、まるおが怖がってパニックになる度
笑い飛ばして無視するというずさんな方法で対処してきました。
心の底から大笑いするというの、気長に続けると案外効果があると思います。
私といる時はまるちゃん雷が鳴るとそばに来るようになりました。
これって私を(雷が鳴っているときだけは)頼りになる存在だと感じてくれているのかも。
雷が鳴ると兎に角外に逃げ出したい、という衝動が強かった最初の頃から
見ればすごい進歩だな、と感心します。

今日のニャンコ'ズ
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 *D.I.N.G.O.メルマガ無料配信:ご希望の方いらしたらこちらまでお問い合わせください
    ⇒office@dorg.jp

 *譲渡会情報
20日 子猫  21日 犬  
ペティア雪谷大塚店案内; 
 東京都大田区雪谷大塚町7-10 池上線雪谷大塚駅前 中原街道沿い
 http://www.e-page.co.jp/shop/3310/map_coupon.html 


  1. 2009/06/16(火) 21:32:01|
  2. まるお
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まるちゃんを見直す♪

遅まきながら・・先日の林試の森フェスタでのまるおの活躍にはホント、感激しました。
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まるおの進歩はとてもゆっくりで、つい見逃してしまいがちですが、
3年という歳月で振り返ってみると、「あらら~」とびっくりするほど
自分を変えてきてくれているのがわかります。
毎日のトレーニングではわからない、「こんなこと、無駄かなぁ」と思うこともありましたが、
やはり「量は質に転化する」  毎日の積み重ねに着実に応えてくれていたまるちゃんです。
子供の甲高い声、自転車のきしむ音、他犬、知らない男性、身体を拘束されること
(手足や尾などを掴まれたり)・・・沢山あった苦手の殆どを克服して、今では
人間はおやつをくれる存在だ、と信じているまるお。
お祭りイベントが好きで「可愛い」と言われると嬉しくなるまるお。
推定3歳未去勢のおっさん犬、首輪の代わりに太い金属チェーンを錠前つきで巻かれていた
犬でも適応力を健全に持っていて、日々の積み重ねに応えてゆっくりでも着実に変化する、
その様子は見ていて飽きることがありません。

まるおがセンター収容時首に巻かれていた鎖
病院でカッターで切断するしか外す方法はありませんでした。
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  1. 2009/05/12(火) 02:17:54|
  2. まるお
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